Motel Chronicles


■2005年12月16日

えーっと、このせわしない時期に病院に行ってきました。
私は病院に行くだけで病気になるくらい気弱です。
西洋医学を否定しているわけではありませんが、もう10年以上も
薬を飲んでいません。
でも、どうしても検査をしなければならないことがあって...
MRIなんです。
初めての体験でした〜。

まずMRIのおさらい。
磁気共鳴映像法といって、非常に強い磁気の中で患者さんに外から電波を
身体に加えると、体内の水素原子が共鳴し電波を止めると共鳴した
水素原子から微弱な電波が発生→ MR装置はこの微弱な電波を受信して
コンピュータ画像化する装置だそうです。
難しいですね。

まぁMRIがあるところなんて大病院ですからしょうがないのですけれど、
やっぱりなんだかたらい回し、という感じでした。
最初の診療に行ってから結果を聞くまで三週間かかります。
そう、まだ検査をしただけで結果はどうなっているのかわかっていません。
私は健康ですから大丈夫ですけれど、切羽詰まっている人にとっては
この時間は辛いですね。
病気がどんどん進行してしまいそうで...

MRIは初体験。
すごかったです。
かっこいい音がするよ〜!と友人から言われていたのですが、
かっこ良くなかったです。
まず閉所恐怖症の人はダメでしょうね。
狭いところが好きな私でさえちょっと、とひきましたもの。
全身狭いトンネルの中に入れられて、いつ撮影が始まるのか
わからないでいると、いきなり「がががーーー!!!!!!!」
という音が響き渡ります。
全部がいきなりなのでその度に怖くて身体がぴくっと動きます。
それが何度かあると次はテンポ120くらいで330Hzあたりの
「ファ」の音のブザー音が頭の周りで大音量で鳴り響きます。
鼓膜が痛くなるギリギリの音量です。
4分くらいでしょうか...
次は音の感じが変わってまた3分くらい。
最後に7/4のリズムでまた違う音が3分くらい。
基本的にはテンポ120というのが面白いです。
たぶん0.5秒間隔で撮影をしているのでしょうけれど...
はっきりいって怖いです。
目の前はトンネルの壁です。
身動きひとつ取れません。
頭の上では換気のためなのか、飛行機の空調のような音が
ずーっとしています。
慣れればちょっと宇宙っぽいというか、少し映画「2001年宇宙の旅」の
世界でもありましたが、あぁ、それより1/10くらいのネズミになって、
目の前でブザーが鳴っている、といったらわかりやすいでしょうか。

撮影が終わって会計に持って行く紙を見たときに「輪切 3枚」
と書いてあったのが笑えました。
それにしても非常に強い磁力なので、金属はもちろん入れ墨をしていると
診療が受けられないと書いてあります。
もちろん着替えをしてほとんど裸ですが。
でも身体にそれほど強い磁力を受けて大丈夫なのかなぁと考え始めると、
狭いトンネルの中で不安になってきてしまいます。
それほど狭いです。

輪切りにした写真、欲しいなぁと思っているのですが...
ここで公開したら面白いでしょうか?


なんだか忙しいです。
まったくお金にならない忙しさなので、何だかなぁとは思いますけれど、
でも師走は忙しいものです。
これがある日を超えると、すーっと静かな日々が待っているような
気がしているのですけれど、それまでは頑張ります。
寝不足が一番辛いかなぁ...なんだか考えることがネガティブになるんですよね。
ちゃんと12時くらいまでに寝られたらどんなに幸せかと思うのですけれど、
少し明るくなった頃が就寝時間です。

さっき本田美奈子さんの番組を見ていたら、私のアメージンググレイスが
かかっていました。
いい曲ですね、やっぱり。
23日のコンサートで弾こうかなぁ...


皆さんにとって今年はどんな年だったでしょうか。
私はいいこともあり悪いこともあり、トントンといったところでしょうか。
友人が命名してくれたアンジェラという楽器に巡り会ったことは
うれしかったですが、まだ支払いに四苦八苦しています。
最近一緒に仕事している女性ヴァイオリニストたちは、まぁすごい金額の
楽器を買われていますけれど...
みんさん、すごく儲かるのですね...羨ましい...

さて、明日はオーケストラとの共演です。
レコーディングではワルシャワとかチェコで経験がありますが、演奏会では
まったく初めてです。
しかも今回は世界の車窓とかQuiet Days、パリの空の下、
星の金貨テーマなど私の曲がほとんどです。
中野ゼロホールでお会いしましょう。